BRAND STORY

NEGRONI 
BRAND STORY


BRAND PHILOSOPHY



ブランドの哲学


ネグローニはドライビングシューズとレザーグッズを中心に展開する、ライフスタイルブランドです。 2000年のブランドスタート以来、私たちは名だたるプロフェッショナル・ドライバーやジャーナリスト、著名な車両開発者をも唸らせる革新的なドライビングシューズを生み出してきました。

車の操作性をより身体感覚に近づける緻密なメカニズムと、履いていることを忘れてしまうほど快適な履き心地。長年にわたり培われた独自のドライビング・フィロソフィーと、歴史あるネグローニファクトリーが守り続ける “MADE IN JAPAN”の技術力は、他の追随を決して許すものではありません。

豊かなライフスタイルを想起させる上品でエモーショナルなデザインは、日本国内だけでなく世界のモータースポーツを愛するセレブリティをも魅了し続けています。そのインスピレーションの源は、現代モーターデザインのプロポーションにとどまらず、往年のレーサーのプライベートスタイルであったり、使い込まれたレーシングパーツや、ヴィンテージカーの金属金具やファブリックにまで及びます。 歴史や素材への深い造詣はプロダクトの細部へと表れ、貴方を刺激的で華やかなドライバーズスタイルの世界へと誘います。

LEATHER & 
MATERIALS


素材への情熱


私たちの素材への深い情熱は、プロダクトの細部へと表れています。アッパーを彩るカラーバリエーションの数々は、厳選されたイタリア・イギリス・フランスなどのハイエンドタナリーが手がけるレザーに加え、日本の革はすべてネグローニ独自のオリジナルレシピの下に、日本を代表とする老舗タナリーとの共同作業によって開発されています。そのレシピは代々受け継がれながらクオリティの管理を行い、原皮の生産国や染色、なめし方法に至るまでその時代に最も適したスペックによって丁寧に仕上げられています。

特筆すべきはレザーだけではありません。モータースポーツのインスピレーションを強く感じるカーボンファイバーや金属パーツ、高品質なシートレザー、あるいはコーティングアクセサリなど、靴の世界では入手できないインダストリアルな素材使いもまさにネグローニならではのユニークなマテリアル表現と言えます。

モデルや素材の違いによって様々に変化する表情豊かな履き心地を楽しむことも、私たちの靴を楽しむ上では何より欠かせない要素です。世界各国へと跨る生産地や作り手の物語を知り、プロダクトの奥に潜むカルチャーの旅へと出かけましょう。

QUALITY OF
PERFECTION 


品質の追求


「ドライビングシューズとは、 自動車と共にあるライフスタイルを快適に楽しむために存在するべきである」

 

生涯モータースポーツを愛していた初代ディレクターは、ネグローニのドライビングシューズはいかなる環境においても運転中の快適性を保ちつつ、日常にしっかりと溶け込む「優れたバランス感覚」を持つプロダクトであるべきだと考えていました。その言葉を基に、創業以来50年以上にわたる靴製造の歴史で培われたネグローニファクトリーの技術力は現在、独自のドライビングシューズ製作に特化した環境のもとに進化を続けています。

初代が考案したドライビングシューズ理論は、一般的なセメンテッド工法で用いられる作業に比べて倍以上の時間を費やし、裁断、縫製、圧着に至るまで、すべてがNEGRONIスペックの管理のもとに1足づつ丁寧に行われています。そして商品のローンチ前に行われるテスト走行も、デザイナーだけでなくプロドライバーや自動車技術関係者によって行われています。そのさなかに生まれた様々な革新的なアイデアは、時にファクトリーの技術工程を大きく発展させることもあります。初代のデザイン哲学は、今も卓越した職人たちの手によって守られながらも、世代を超えて革新を続けているのです。

THE HISTORY OF
NEGRONI 


ネグローニの歴史


ネグローニの歴史は1969年に初代 宮部光吉によって設立された「丸光製靴」に端を発します。第二次大戦終戦からおよそ20年が経過し、靴の産業が徐々に芽吹き始めていた東京で、その息子である若き二代目 宮部修一とともに小さなシューズファクトリーを創業しました。

 

旧日本軍と日立製作所で会計を学んでいた商才溢れる光吉と、デザインと機械工学を研究していた修一の手によって、丸光製靴は靴のビジネスに当時から非常に革新的なプロセスを取り入れ、大きな成功を収めます。

左:初代 宮部 光吉  右:2代目 宮部 修一

1990年代が終わりに差し掛かった頃。OEMの靴ビジネスの側で、若くからモータースポーツを愛していた修一は、密かに構想を温めていたドライビングシューズのブランド化に着手します。 

「ファッションとファンクションの融合」をコンセプトに掲げ、従来の専門性が強いドライビングシューズよりも、よりライフスタイルにおいての汎用性を考えた構造を想定し、木型や型紙の設計には2年の歳月を費やしました。

2000年のブランド創立後、NEGRONIは従来のドライビングシューズの常識を覆す快適さとモダンなデザインによって、日本国内の自動車愛好家に瞬く間に広まっていきます。彼のデザインしたドライビングシューズ〈 IDEA 〉は、現在も多くのテストドライバー、様々な日本の自動車開発機関においても公式採用され、日本ドライビングシューズの始祖として語り継がれています。 

 

ちなみに、修一が車と靴のデザイン構想に没頭していた1999年当時、彼がホテルのバーの片隅でいつも好んで飲んでいたカクテルの名前が、そのままブランドの名前となったと伝わっています。

そして2014年、59歳の若さで夭逝した修一の後をグラフィックデザインとエディトリアルを学んだ現ディレクター宮部修平が引き継ぎ、同年10月に新たなドライビングシューズファクトリー「ネグローニファクトリー トーキョー」を設立します。

 

靴木型のコンセプト設計や紙型のデザインだけでなく、広告物やウェブデザインをも自身で手掛ける幅広いクリエイティブ技術を持ち、機能と履き心地の両立をプロダクトの頂点に置く開発手法は自動車開発者や愛好家から高く評価されています。

モータースポーツ文化との造詣も深く、現在は、自動車会社や国際サーキットとのコラボレーションを多数手掛けながら、国内外で精力的に活動。英国のクラシックレースの祭典Goodwood Revivalにもアジアから唯一の出展枠として推薦。ベルギーの自動車番組FLEET TV主催のラリーイベントに毎年ゲスト参加するなど、幅広い活動を続けています。

 

そして、素材や色彩に対する誰よりも強いこだわりと探究心は、ネグローニに上質でラグジュアリーな世界観をもたらしています。気になる素材があれば国内外の生産地に自ら足を運び、時には製法や原料にも言及して独自の素材を作り上げていく姿勢は時に “MATERIAL FETISH”の異名で呼ばれるほどです。 1969年から脈々と続く靴産業で培った確かな技術とブランド創始者の哲学を守りながらも、ネグローニは革新を続けています。

Illustrator: Dean Aizawa

Editor: Shota Kato (Over the Mountain)

Photographer: Nozomu Toyoshima / Shuhei Miyabe (NEGRONI)