Product details + 1 MILE
GRAN TOURER
ネグローニのプロダクトディテールを、いつもより“もう1マイル”深掘りしてご紹介する企画。
今回は、チャッカブーツ型ドライビングシューズ「グラン・ツアラー」にフォーカスします。
2014年に登場した前身モデル「クワトロ」は、トラディショナルな佇まいとスポーティーなディテールが絶妙に融合した一足として、多くのドライバーから支持を集めました。アッパーやライニングにはカーボンレザーを使用し、バケットインソールを採用するなど、随所にスポーツマインドが感じられる仕立てが印象的でした。
その系譜を継ぐ「グラン・ツアラー」は、より洗練されたシルエットへと進化。現代のスタイルにも自然に馴染む、スマートで上品な一足に仕上がっています。

一見すっきりとした印象のサイドビューですが、甲からつま先にかけてS字状にしっかりとボリュームを持たせており、履き心地は決してタイトではありません。
一枚革で仕立てた甲の部分は、レザーならではの柔らかさと足を包み込むような快適さを感じていただけるはずです。

ドライビング機能においては、「ツアラー」よりも、やはりこちらに軍配が上がります。
ネグローニ定番のドライビングラバーソールを採用し、製造は20年にわたりイタリアの専業ファクトリーで行われています。独自のトレッドパターンと、波紋状のヒールデザインがもたらす優れたグリップバランスに加え、両サイドにはガードを設けているため、クラシックカーでの3ペダル操作にも安心して対応できます。

ヒールまわりやトップラインの設計は、ペダルを踏み込んだ際に足首と干渉しないよう、やや低めの高さに設定。この独特なカットラインは、1960年代のレーシングチャッカブーツに見られたディテールから着想を得たものです。
レーシングシューズの歴史や背景については、Negroni Journal の「ザ・レーシングシュー・スペシャリスト」にて、より詳しくご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。


「グラン・ツアラー」の中でも、とりわけ目を引くディテールのひとつが、アイレット裏に施されたライニングデザインです。
サドルブラウンのライニングレザーと杢グレーのUltrasuede®ファブリックのコンビネーションは、どこか上品なニュアンスを添えるだけでなく、足入れの際のフィット感にも大きく貢献しています。インナー素材として用いているUltrasuede® デュープレックス(DP)は、ラインナップの中でも特に厚みのある1.7mmタイプを採用。優れた耐久性に加え、適度な通気性と透湿性を兼ね備えており、快適な履き心地を支える重要な要素となっています。


インソールには、サドルブラウンのライニングレザーに加え、吸水拡散性を備えたポリエステルメッシュ素材を組み合わせています。
このメッシュ素材は、ドライビングシューズ特有の指先まわりの温度変化に対応するためのもの。夏場は内部の温度上昇を抑え、冬場は冷えによる違和感を軽減することで、シーズンを問わず快適な履き心地をサポートしてくれます。

ややシャープなつま先のシルエットは、セットアップやビジネススタイルとの相性も良く、運転を伴う出張や旅先でのドレスコードなど、さまざまなシーンに一足で対応できる万能さを備えています。また、標準装備されたゴム製のラバーシューレースにより、靴べらを使えば、ひもを解かずにスムーズな脱ぎ履きが可能。移動の多い旅先はもちろん、日常の中でもその快適さを実感していただけます。
さて、今回は「グラン・ツアラー ドリフトウッド」のディテールにフォーカスしてご紹介しました。
次回の Product Details + 1 MILE も、どうぞお楽しみに。
NEGRONI
GRAN TOURER グラン・ツアラー
Upper: TOSCANA SUEDE
Colour:DRIFTWOOD, MOSS, DARK NAVY, MEDIUM BROWN,
SIZE: 38-44
Upper: NEGRONI LEATHER
Colour:BLACK, NAVY